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合併症について

糖尿病の三大合併症

糖尿病では高血糖が継続することによって様々な合併症が起こります。

その中でも特に糖尿病に特徴的で注意すべきものが以下の①~③に挙げた”三大合併症”です。

①眼の病気(糖尿病網膜症)

ganka_check高血糖が継続することにより眼を栄養している血管が障害され、特に網膜(カメラでいうとフィルムの部分)に出血や剥離をきたしやすくなります。何も処置をしないと失明の危険もあり、年間約3000人の方が糖尿病網膜症のために失明しています。これは成人の失明原因の第2位であり、失明せずとも糖尿用のために生活に支障をきたす視力障害を発症する方は数多くいらっしゃいます。糖尿病網膜症は糖尿病の期間が長い方、平均血糖(採血項目であるHbA1Cを目安にします)が高い方で危険が高く、発症や進行を予防するためには糖尿病の治療が大切です。 

 

②腎臓の病気(糖尿病腎症) 

body_jinzou_good高血糖が継続することで腎臓も障害されます。腎臓は腰のあたりに左右一対ずつある臓器で、体に不要なものを尿として外に出す”ろ過装置”の役割があります。そのろ過装置の本体が毛細血管の塊である”糸球体”であり、老廃物は尿として排出され、必要なものは再吸収されます。腎臓が障害されると体に必要な物質であるタンパク質も尿として排出されてしまうため、糖尿病腎症が進行するとタンパク尿が認められます。さらに進行するとろ過装置の本体である糸球体もガチガチに硬くなってしまい、その役割を果たせなくなってしまいます。最終的には尿が自分で作られなくなり、透析が必要な体になってしまいます。透析導入の原因疾患として一番多いのが糖尿病腎症であり、年間2万人弱の人が新規導入されています。

糖尿病腎症の発症・進行予防のためにも糖尿病治療が大切です。また高血圧や脂質異常症、高尿酸血症も腎臓に悪影響を与えるため、糖尿病と併せた管理・治療が必要となってきます。

③神経障害(糖尿病神経障害)

illust3040糖尿病による慢性的な高血糖が原因で神経が障害された状態です。①②と併せて”糖尿病三大合併症”と言われます。三大合併症の中でこの神経障害が最も最初に出ることが多く、一般的には糖尿病になってから2~3年くらいで発症します。具体的な神経障害を細かく分類すると長くなるので割愛しますが、最も典型的な症状としては両足先(靴下をはく部分)の痺れです。長い時間正座をした時のような感覚になる方が多いようです。治療や発症予防としてはやはり良好な血糖コントロールに尽きます。糖尿病と診断されてからすぐに治療開始した方のなかには、10年以上経っても神経障害の症状が出ない方もいらっしゃいます。しびれがある場合は症状を緩和する内服薬で治療を行います。

その他合併症

心臓の血管の合併症(狭心症・心筋梗塞)

heart-anatomy-deform高血糖が継続することで心臓を栄養する血管に動脈硬化をきたし、狭心症や心筋梗塞になる可能性が高くなります。その危険度は糖尿病でない方の2~4倍程度とされており、境界型糖尿病でも危険は高まります。HbA1Cを7%以下にすることが糖尿病治療の第一目標となります。また高血圧や脂質異常症も動脈硬化の進行に悪影響を与えますので、合併している場合は併せての治療が必要です。

脳梗塞

stroke-subarachnoid-hemorrhage-cerebral-hemorrhage-cerebral-infarction高血糖は脳の血管にも動脈硬化をおこし、脳梗塞の危険が高まります。その危険度は心臓の血管合併症と同じく糖尿病でない方の2~4倍程度とされており、発症予防のためにも血糖コントロールに加えて高血圧や脂質異常症の治療が大切です。

足の病気(糖尿病足病変)

foot_sick_uonome_tako糖尿病では足の血管も動脈硬化をおこし足先が血流不足になりやすくなります。結果、足先に潰瘍ができ、進行するとその組織が黒くなり壊死してしまいます(足壊疽)。また足の神経障害のため感覚が鈍くなっていると傷や白癬症(水虫)などに気づきにくく、足の感染症を合併しやすくなります。糖尿病の方は毎日自分の足先をチェックすることが大切です。

骨粗鬆症

bone-osteoporosis糖尿病では骨の強さや密度が低下する(骨粗鬆症)ことにより骨折しやすくなり、糖尿病でない方と比べるとその危険度は1型糖尿病で3~7倍、2型糖尿病で1.3~2.8倍といわれています。診断には骨密度の測定を行いますが、密度は正常でも骨の構造そのものが脆くなっていることもあるため、問診や家族歴・既往歴などから総合的に判断します。治療には骨を強くする薬を使います。糖尿病が重症化すると骨折の危険がさらに高まることから、糖尿病の治療をしっかり行うことも大切です。

認知症 

dementia-communication-senior-citizens-nurse糖尿病の方が認知症を発症するリスクは、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症のいずれにおいても、糖尿病でない方の2~4倍ほどあります。原因は高血糖による脳血管の動脈硬化や酸化ストレスなどといわれています。治療には認知症治療薬に加えて糖尿病治療も必要ですが、血糖が低すぎても認知症の進行速度が増すため、高齢者の血糖コントロール目標はやや高めに設定されています。年齢の若い糖尿病の方で認知症予防をしたいようであれば、きちんと糖尿病治療をすることが大切です。

歯周病

guide-dentifrice-older-women-nurse糖尿病の方は糖尿病ではない方に比べて歯周病にかかる割合が高く、その進行も早いとされます。わかりやすい症状としては歯茎の腫れや出血、歯のぐらつきなどがありますが、進行すると心筋梗塞や心内膜炎、呼吸器疾患など全身の病気の原因となります。

 ※その他、悪性腫瘍(大腸癌、肝臓癌、膵臓癌)、肝臓疾患(アルコール性ではない脂肪肝)、感染症(高血糖では免疫機能が低下します)などを合併する確率も上がります。

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